2010-10-13

IT業界を目指す人へ

【新企画☆業界人インタビュー】

記念すべき第一弾はIT業界の声をお届けします!

以前お茶会にもゲスト参加していただき
快くお話を聞かせてくれたクニさん!

そんなクニさんの興味深いお話を
聞き逃した方のためにも業界インタビュー!

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☆プロフィール☆

お名前:クニさん
業界:IT(情報システム)
業種:情報・通信業
職種:SE(システムエンジニア)/ インフラアーキテクチャ


☆略歴☆

大学では機械科専攻。在学中は、マーケティングリサーチの会社にてプログラミング(Microsoft access/excel マクロ)のアルバイトを経験。その他にも1リットルでどれだけの距離が走れるかを競うエコロジーカーの設計、製造、大会出場やNHKのロボットコンテスト出場を目指しロボットのデザインから製造そして大会出場と幅広い活動経歴の持ち主。ロボット作りは、好きだったので卒業後も後輩と一緒に10年程ロボット作りに関わる。卒論は、C言語でエンジンの燃焼シミュレーションプログラムを書く。また、卒業後はSEとして就職し、8年間働いたのち渡豪。



☆質問☆

1.業界の特徴とは?

IT業界は一般的にはプログラムを書くだけかすごくセレブな生活をしている人といった(間違った)イメージがありますが、実はすごく幅広くて一言で表す事は難しいです。しかし、IT業界でやりたいこととしては「情報」を「どうするか」がポイントになってくると思います。「どうするか」の部分が定まっていない所が、いい所でもありITの定義を分かりにくくしている原因だと思います。「どうするか」の例としては、情報を「共有」「公開」「収集」「分析」等があります。そのため、業種、職種、さらには顧客のニーズも様々ですのでIT業界を志望する場合は「自分が(ITを使い)何をしたいか」をまず考えるべきです。世間で言われているように、転職はあまりめずらしくありません。

2.なぜIT業界に決められたのですか?

物作りが好きだったので機械科を専攻していましたが、就職を考えた時に製造業はある意味で完成され過ぎていて自分の携われる部分は一部分(たとえば車のパーツ)しかありませんでした。またIT(プログラミング)は物を作り上げる為の必要不可欠な「ツール」だったので、独学で勉強しました。その時に、自分でデザインしたものが自分で作れるという事がすごく楽しかったので、その流れで所謂IT業界に入りました。
3.どんなキャラ、タイプがこの業界に向いていると思いますか?

先ほども述べたように、IT業界には幅広い業種、職種があります。「自分が何をしたいか」によって、関わる分野が違ってくるので、どんなタイプでも活躍できると思います。よく文系の人は向いているのかという事を聞きますが、実際に多くの文系の人が働いていましたからその点については問題ないと思います。その他、IT業界は短時間、短工期がほぼ定着していますので期限の重要さを理解したコダワリを持てる人は非常に向いていると思います。

4.どんなキャラ、タイプはこの業界に向いていないと思いますか?

上に同じく、一言では表せませんが、やはり机に向かっての作業が多いので、それが苦になる人は難しいかもしれません。あとは、最低限のコミュニケーションは必要だと思うので自分の殻に閉じこもってしまう人、何をしているのか他の人に分かりにくい人はチームを混乱させてしまう事があります。さらに、コミュニケーションをとれない人の弊害としてストレスを溜め込んでしまう傾向があります。

5.業界のおもしろ裏話、よく言われるウソ?!ホント?!の真相は・・・?

【ITといえば「コンピューターだけがオトモダチ」「人と話すのが苦手で暗い人が多いんじゃぁ…」といったイメージが…by NGSS】についてですが…否定はできません(苦笑)。 実際に、コミュニケーションを苦手とする技術者の方も多いので、顧客やチームを繋ぐことが出来るリーダータイプの人材が必要不可欠です。
隣にいるのに要件を話さないでメールで送りあう事は、本当によくあります。そういうのもあってコンピューターだけがトモダチとか思われたりするのかもしれません。一応弁解しておきますが、(たとえ隣でも)メールで送ることには意味があってやっています。忙しない業界のため、言った言わないスゴク多い業界なのでそれを最低限にするためにエビデンスとして送っています。まあ、好きでやっている人も多いですが(笑)


あと個人の経験ですが…分野の性質上「ここで完成」と言ったものが無い為に「残業」はしかたがありませんでした。毎日16時間労働を8年間やってきました。(学生のみなさんに、この分野に来てほしい&労働基準法上大きな声では言えませんが…;)


他にも、「鶴の一声」を体感できると思います。自分の経験の中で一番大きい鶴の一声は、十人くらいのチームで一ヶ月くらい仕様を決めて、顧客の担当者とも合意が取れていたのに、いざ取締役に説明しに行ったらほぼ全く違うシステム仕様になってしまったなんていことは残念ながらよくあります。


挙げれば尽きないのですが、新人の人がよく経験するであろうことは謎な業界用語に悩まされると思います。最近さすがに少なくなったとは思いますが、「CDを焼いておいて」は自分の中では伝説です。数年前に新人の人に、CD-Rを渡して「CDを焼いておいて」と指示したら、数秒悩んだ顔してライター取り出してあぶろうとした事がありました。


6.留学生にメリットはありますか?

あります。世界的に有名なシステムは残念ながら英語圏から作られたものが多いです。また、多くのアプリケーションも海外のものが多いです。そのため、新しい技術、新しい仕組みの多くは英語圏からの物が必然的に多くなります。そして、最近IT業界にも変革が表れていて海外へ進出する企業が増えています。当然必要とする力は、英語力や国際感覚になってきます。IT業界はもともと国境のない業種なので他国言語を知っていることは、世界へ打って出る能力を持っているという事になるので自分にとっても企業にとっても強い武器になります。



7.業界を目指す学生へ一言お願いします!!

自分が何をしたいのかを明確にし、そして仕事を楽しんで欲しいです!!



☆インタビュー後の感想☆

とても、物腰柔らかでそして、仕事に夢を追いかけるクニさんはとっても素敵な方でした!気さくで、そしておしゃべりなクニさんから「IT業界」とは幅広く、そして知識や技術だけでなく、プレゼン能力やリーダーシップ、コミュニケーション能力を持った人材が必要とされていることを知ったのが、今回のインタビューでの一番の収穫です!!!あとは、ITに携わる方への印象が、がらりと変わりました…:P